争続とは「争う相続」の略語です。
相続で争いが発生してしまうと、遺産分割に時間がかかりその間は資産を活用することができない、弁護士等に依頼する費用等がかかってしまう等のデメリットがありますので、まずは相続で争いが起きないような対策をしておくことが必要になります。
代表的な方法としては、遺言書の活用があります。
よく使われる方法としては、以下の2種類があります。
作成方法 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|
自筆遺言証書 | 自分で作成する遺言書です。 | 自分一人で作成できるため、誰にも知られることなく作成できますし、費用もかかりません。 | 誰もチェックしないので、法的に効力がないものが作成されてしまうことがあります。また、作成したことが誰もわからないままになってしまう可能性もあります。 |
公正証書遺言書 | 公証人役場で作成する方法です。 | 法的に拘束力のある遺言書を作成することができます。 | 証人が必要で、費用もかかりますし、証人に内容を知られてしまいます。 |
遺言書と似たものとして、エンディングノートというものを聞かれたことがあるかもしれません。
- 1. 自分史を作ることができる。
- 2. 介護や葬儀の希望を伝えることができる。
- 3. 相続の意思を伝えることができる。
- 4. 財産管理ができる。
- 5. 次世代への贈り物になる。
エンディングノートは遺言書と違って、法的拘束力はありません。たとえ相続の希望を詳細に記したとしても、意向が反映される保証はありませんが、少なくとも書き手の思いは残りますから、遺された方に迷いが生じたときに方向性を見出すきっかけになるでしょう。
エンディングノートがあると、整理が出来て遺言書が書きやすくなります。エンディングノートを作ったうえで遺言書を作ることを検討してみてもよいかもしれませんね。
相続TANIナビでは、遺言書の作成手続、公証人とのやり取り、遺言書の作成に必要となる相続人調査等も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
近年相続対策としてよく利用されているのが家族信託となります。
信じて託すという名のとおり、ご自身の財産を誰かに託して管理・処分等をしてもらうというものになります。
成年後見などは被後見人の財産を守るという制度になりますので、硬直的な運用になってしまいがちなのですが、家族信託はご自身の判断能力があるうちに、将来このような財産運用をしてほしいという依頼をして財産を管理してもらう方法となりますので、オーダーメイドで自由な設計をすることが可能な制度です。
特に、賃貸物件をお持ちの方や、非上場会社の事業承継を考えられている方には有効な場合があります。
相続TANIナビでは、信託の設計に関するご相談もお受けしておりますので、お気軽にお問い合わせください。