相続ブログ

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繁忙期

2018年04月04日

繁忙期で小説をお休みしておりました。

また再開いたしますので
お楽しみに★

小説

新コンパニオン税理士【第五話】~モモとメイ③~

2018年02月08日



「で、森本さん、このダルメシアンは先生どうして飼わはったの?」
 
私が入社する前の話なので、良くは知らないのですが、先輩からはこんな風に聞いてます。
谷本事務所のお客さんに、不動産所得と給与所得の確定申告を依頼されてたお客さんがいらっしゃったそうです。
その方は、大手企業にお勤めの普通の会社員です。

その方が、ある日、先生のところへ来られて、会社を辞めて、
趣味と実益を兼ねて、犬のブリーダーをしたいと相談されたようです。
先生は、やめときなさいと止められたそうですが、
後日また来られて、どうしても私の夢ですからブリーダーをしたいとおっしゃったそうです。

そこで先生は、言わなくてもいいのに、そこまで思ってるのなら頑張ってやりましょう。
初めて生まれた子供は、私が買ってあげます。と言ったそうです。
どんな犬のブリーダーをするのかも聞かずに、お客さんがやるならと即決されたそうです。

後日、そのお客さんが、ダルメシアンのブリーダーをされると聞いたときも、
101匹ワンちゃん、これは可愛いだろうねと笑ってられたそうです。
それから、2年、その方は、メスのダルメシアンを連れて北海道までいって、子供を作ったそうです。
そして翌年には子供もでき、お家へ子犬を見に行って、最初に目の合った子犬をもらわれたそうです。 

その子がメイです。5月に生まれたそうですから、メイなんですって。
女の子で、普通ならブリーダーの手元に置いて、繁殖に使うのですが、
メイはオッドアイ(右目と左目で目の色が違う)で、ダルメシアンのオッドアイの女の子は、
遺伝的に難聴の子供を産む可能性が高いので、分けてもらえたそうです。

やってきたのは3ヶ月の時だったのですが、ダルメシアンの先祖は猟犬で、
馬車の時代イギリスでは、馬の前を走って、オオカミが出てきても戦うような犬だったそうです。
ですから、体力は十分にあって、散歩の時もリードを、思いっ切りひっぱるので、
家族の皆、手や肩や腰を痛めて、えらい騒ぎだったそうです。
それでは大変と、トレーナーさんに家庭教師に来てもらって、
どうにか散歩も行けるようになったとのことでした。
今は、谷本事務所の上昇気流のページをかざる、看板犬として活躍しています。
 
希子さんは、呆れたような顔をして、
「谷本先生らしいいね。あまり考えずに、直ぐに決めてしまうんだから、きっと、奥さんに怒られてるよ。」
と言ったかと思うと、その後、大笑い。私も、つられて笑ってしまいました。

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新コンパニオン税理士【第四話】~モモとメイ②~

2018年02月08日

「モモは、リンパ腫ができ、余命6ヶ月と言われてたそうです。
でも、普段は、しんどそうにはしてなかったのですが、死ぬ2~3日前は、
決して家の庭でもトイレをしなかったモモが、しんどいせいか、庭に出て、血の混じった下痢をしだしました。

でも、決して家の中でトイレをすることはありません。
どんなにしんどくても、庭に出てトイレを済ましていたそうです。必死で外に出ようとします。
先生はそれの手助けをしてたとのことでした。

でも、亡くなる前日は、外にも出られず、初めて、家の中でお漏らしをしました。
誰も、怒っていないのに、すまなそうに目を伏せるモモは、本当にけなげだとおっしゃってました。
そして死の前日は、しんどそうに静かに横たわっていたそうです。
でも、いつもと違って、先生の目を見て何かを訴えているような気がしたそうです。

「みんな大切にしてくれてありがとう。もう、会えなくなるけど、決して私のこと、忘れないでね。」
苦しそうにしながら、荒い息の中で、先生の目を、上目遣いに見て言っているようだったそうです。
先生はモモに添い寝して、モモをさすっていてあげたそうです。
そして、朝方、家族のみんなが起きてくるのを待っていたかのように、
先生の腕の中で、最後に大きな息をして「さようなら」の言葉に代えて、旅立ちました。
今でも、モモの話を聞けば、きっと先生は、泣きながら話すと思うよ。

私は、希子さんの話を聞きながら、思わず涙をこぼしてしまいました。
私も、犬を飼っているのですが、本当に犬はけなげで可愛いですね。
 

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新コンパニオン税理士【第三話】~モモとメイ~

2018年02月08日

谷本事務所では、盆と正月の年二回、事務所の広報誌を発行しています。
上昇気流という名前です。入社して早速、私、さやかが編集することになりました。
丁度、ゴーヤを育て上げたので、ゴーヤの成長記録と立派に実ったゴーヤを載せることにしました。
7月には、谷本事務所でビアパーティーを開催するので、その写真も載せて、
谷本事務所の雰囲気をお客さんに伝えようと。
そして、上昇気流を見た人たちが、谷本事務所で勤めようと思ってくれたら、
変な求人誌よりよっぽど役に立つかなと思ってしまいます。

事務所で、ごそごそ編集作業をしていると、希子先輩がやってきて
「森本さん、上昇気流の編集?大変でしょう。私もよくやらされたよ。
谷本先生は何も手伝わないくせに、あれこれ言ってきて大変でしょう。」
私は、すかさず
「本当に、その通りです。先生は何も手伝ってくれないんですよ。」
常日頃の不満が爆発します。
「森本さん、そう言わずに、頑張ろうよ。いい経験になるよ。」
希子先輩は、笑顔で励ましてくれます。

「そうそう、私がいなかった間の上昇気流見せてもらえないかな。
上昇気流を読めば事務所の動きもよくわかるから。」
私は、手元にある、過去の上昇気流を希子さんに手渡しました。

希子さんは、楽しそうに上昇気流を読みながら、急に大きな声で
「可愛い!」独り言と言うより叫び声でした。
「さやかさん、この可愛い犬はどうしたの?101匹わんちゃんやね。」
満面の笑みで希子さんが話しかけます。
「そういえば、谷本先生は犬好きでしたね。私が事務所にいたときも、
モモちゃんという柴犬をかわいがってはったし。

モモちゃんが亡くなったときの谷本先生の悲しがってた顔をまだ覚えてるくらい。」
そう、もう5年以上まえの話かな、先生の愛犬、モモが死んだのは。
あのときの先生の話、まだ覚えてるくらいです。
 

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新コンパニオン税理士【第二話】~出会い~

2018年02月08日

谷本先生は、希子さんの顔を見ながら久しぶり感いっぱいで話をしています。
「希子ちゃん、ラスベガスはどうだった?」
「楽しかったですよ。イリュージョンのアシスタントをしながら、マジックの勉強をしてたんです。
でも、私は、手先が器用じゃないんでマジックはなかなか上達しなかったですね。
イリュージョンは楽しいのですが、道具が高額でなかなか手が出ないんです。
日本で税理士をしながらお金を貯めようと思ってるんです。先生、また雇ってくださいね。」
先生の目を見ながら、少し微笑み気味に甘えたように話します。
 
流石、希子先輩、祇園の売れっ子コンパニオンで、
いろんな店から引く手あまた時給も五千円超えだっただけのことはあると、横で静かに見守っています。
私も税理士試験受けようかな、そうは思うものの、私の頭では無理かな。
それにお金もないんで、夜も働くので勉強する暇もないものね。
 
希子さんはまた続けます。
「先生、私が留守にしていた間の出来事を、いろいろ聞かせてくださいね。
まずはこんな綺麗な職員さんを雇うなんて、相変わらず隅に置けませんね。
まずは、森永さんでしたっけ、彼女の話から聞かせてね。先生。」
 
ということで、これからは、先生と希子さんのいろいろな話を、
私、森本さやか28歳が書き留めていきたいと思います。
 
 
森本さやかと谷本先生の出会い。
 
希子さんのまず始めの質問は
「先生、森本さんとはどうして知り合ったんですか?」でした。

谷本先生は、静かに思い出すように話を始めました。
「あれは、確か昨年の11月だったかな。お客様がいろいろお世話になっているのでと食事に誘ってくれたんです。
木屋町のたん鹿で食事をよばれて、その後、くらがり通りのポルシェっていうお店に連れて行ってもらいました。」
と言って私の方を向いて話します。
「ポルシェは、上手に商売をされている店で、クラブ風な、今流行のニューキャバでしたね。さやかちゃん。」
私に聞かれても、まだ、水商売に入ったところで、
クラブもキャバクラもニューキャバも違いなんて知ってるわけないのに、先生は聞いてきます。もちろん答えは。
「先生、私が知ってるわけないでしょ!」わかってて聞くんだから。
まだその時は、入って直ぐで右も左もわからなかったのですが、先輩に言われて、
私のお客さんの大事なお客さんらしいから、粗相の無いようにしてねと言われて、ヘルプで入ったんでした。
 
その時、先生の住まいが私と同じ長岡京市だったので、
話が盛り上がってラインを交換して、何回か、食事に連れて行ってもらいました。
3回目の食事だったと思うのですが、あれは確か永楽館での食事だったと思います。
谷本先生はこんな風に話されました。
「さやかちゃん、僕は税理士業っていうのは、サービス業だと考えているんです。
ですから、お客さんが来られたら、お茶を出すにしても、それなりの人がそれなりの物を出さないと。
物は、いくらでもいい物を買うことができるのですが、
接客は、やっぱり綺麗で愛想のいい若い女性がいいじゃないですか。
祇園で上手に接客できる人なら、日本一の接客になるでしょ。
ですから、是非とも、さやかさんにうちの事務所に来てほしいんです。」
真剣な顔で言われたら、つい考えてみますと言ってしまいました。
 
数日、考えて先生に返事をしました。
「私でお役に立つなら、同じ長岡京市に住む者として、地域社会の発展のため頑張らせてもらいます。
でも、私、今、お金がないので、週末は祇園でアルバイト許してくださいね。」 
先生は嬉しそうに微笑んで
「もちろん、大丈夫ですよ。さやかさんが来てくれたら、お客さんは喜んで足を運んでくれるから、
我事務所にとっても、プラスになるはずです。一緒に仕事をしてくれてありがとう。」
希子さん、こんな具合で、事務所で働かせてもらってます。
 
これからは。希子先輩も帰ってくるので、事務所をもっともっと明るくして、先生の目標である、生きがいのある企業創りに頑張りましょうね。  
 
こんな感じで、話が進みます。希子先輩と谷本先生が話し合ったことを、
私、森本が出来るだけ忠実にお伝えさせていただくので、これからも楽しみにしてくださいね。
 

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